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平成29年、30年に続いて令和元年も、加曽利貝塚で早稲田大学文学部考古学研究室(考古学コース)の夏季野外実習が行われました。
8月下旬から9月中旬にかけて、高橋龍三郎教授のご指導のもと、教員と学生が前後2組に分かれて、2年生の必修単位とされている遺跡現地調査に取り組みました。
「加曽利貝塚は首都圏にあって足場がよく、学術上の価値が特に高い特別史跡で保存状態もよい。調査・研究すべきことが数多くあり、新しい知見も得られてきている。今後もこの遺跡で学生の野外実習を続けていきたい」旨の高橋教授のコメントがありました。
夏季実習はだんだん見慣れた風景になって来て、見学者から「あれは何をやっているの?」と尋ねられることが増えてきました。その際、ガイドの会員は野外実習について簡単な紹介をしています。
平成29年、30年夏季に実施した調査の成果について、千葉市遺跡発表会で、早稲田大学大学院の研究者から『加曽利貝塚三次元測量・地中レーダー探査報告』として発表されました。
平成30年度 千葉市遺跡発表会
・日時:平成31年2月16日(土) 10:00~
・会場:千葉市生涯学習センタ―
会場の生涯学習センター 発表会ポスターと 発表抄録のトップページ 早稲田大学の発表演者
令和元年も従前と同じく、加曽利貝塚の微地形測量(三次元測量)、および地中の貝層の範囲や遺構の位置を把握する地中レーダー探査の野外実習が続けられました。
TS(Total Station:光波測距儀)側から測量点を指す反射プリズムにレーザ光を発射し、反射してTSに戻った光を計測(距離と角度とを同時に)。約20cm間隔で測量し、精密な3次元の地形図(等高線を描出)が作成されます。
Total Station:光波測距儀 ピンポールに取り付けた反射プリズム
GPR(Ground Penetrating Radar:地中レーダー)の送信アンテナから電波(マイクロ波)を地下に送り込み、地下から反射して戻ってきた電波を受信アンテナで捉え記録・解析して地中の様相を探索する、とのことです。
情報量の豊富さ、分解能の高さの点で優れていて、地中遺跡の地層、遺構、遺物などを非破壊的に把握し、分布範囲を予測することが出来るなど、最新の調査方法とされています。
機械本体を一定速度で引く係、地中からの反応を確認する係、記録帳簿を付ける係などのチームが一体となり慎重に進められます
千葉市では平成29年度から半世紀ぶりとなる本格的な発掘調査を行っていて、今年度は3年計画最終年です。
縄文時代晩期の竪穴住居跡から土製耳飾り(平成29年、30年)や石剣(平成30年)など興味深い遺物が出土しているほか、直径12mを超える大型建物跡が見つかっています。
・調査期間 令和元年6月25日(火)~12月上旬(予定)
・実施機関 千葉市埋蔵文化財調査センター
・調査成果の説明 発掘担当職員により、各発掘実施日 の14時~14時15分(事前申込不要)
・ふるいがけ体験 発掘実施日で7月13日~11月16日の各土曜日 14時15分~15時(事前申込不要)
・現地説明会 11月30日(土)※【1】10時~12時 ※【2】13時~15時30分 ※【1】&【2】 出土資料の展示と説明など内容は同じ(事前申込不要)・・・・・詳細は加曽利貝塚博物館HPでお確かめください
今回、考古学コース2年生は初体験の遺跡発掘に取り組みました。前半組は縄文時代に堆積した黒色の土を発掘、後期や晩期の遺物が多量に出土しました。また、後半組の発掘エリアで、台風の雨で表土が流された個所からミミズク型土偶の顔が発見されました。
住居跡床付近に埋まっていた多数の土器片を発掘する作業員 発掘調査を進める考古学コースの学生
他県から発掘調査を見に来たという見学者もあり、高い関心を寄せている方々は少なくないようです。
発掘担当職員は最新の発掘成果について定時説明を行っています。また、ガイドの会員による「加曽利貝塚ふしぎ発見の旅」の定例ガイドコースにも入っています。
最新の発掘成果の定時説明 ふるいがけ体験 ガイドの会員による発掘現場のご案内
9日未明、台風15号は千葉市付近に上陸し最大瞬間風速57.5mを記録(観測史上県内1位)、全県に亘って甚大な被害をもたらしました。
荒ぶる台風は加曽利貝塚でも凄まじい破壊力を見せつけ、大木が根こそぎ倒れたり、太い幹や枝が途中で折れたり裂けたりした結果、鬱蒼と茂り「縄文の森」の緑陰を濃くしていた樹冠が広範囲に失われてしまいました。
台風一過の翌日、夏季実習中の考古学コースの皆さんは調査区域に散乱した折れた樹木や小枝の撤去に尽力し、調査活動はお休みになりました。
写真上段:復元竪穴住居の茅葺屋根がもぎ取られ、後始末する ガイドの会員
写真下段:調査区域の折れ枝などを撤去する早稲田大学考古学コースの皆さん
全日程を終えた最終日は、三次元測量点の目印にした”割りばし”や、地中レーダーの走査区域を示すビニールテープや杭などを回収・清掃しました。
三次元測量点を示す無数の”割りばし” 夏季実習最終日の後始末
何時までも続く炎暑あり、台風災害ありの長丁場の夏季実習でしたが、一仕事を終えた後の満足そうな笑顔が印象に残りました。
前半組の集合写真 後半組の集合写真
(掲載画像・情報の一部に早稲田大学文学部考古学研究室、加曽利貝塚博物館、千葉市埋蔵文化財調査センターから提供を受けたものが含まれています)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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