九十九屋さんたの妖怪古今録
前回、猫の妖怪について話しましたので、今回はその続きを。
1 もともとそういう種類。
2 恩や恨みを晴らすために。
3 年を経て。
4 呪いをかけられて。
1 もともとそういう種類。
生まれながらの妖怪です。もともとそういう種類で、化ける。具体的な特徴としては白猫であったり、尻尾が長い猫が化けるといいました。
名前のあるものとしてはカブソ
石川県鹿島郡に伝わる。水の中に住む妖怪。子猫の姿をしていて、尾の先の方が太くなっている。美女に化けたり、人に幻を見せる。
ちなみに川にいる猫の妖怪というのは、川猫と呼ばれたりしますが、実はカワウソのようです。
2 恩や恨みを晴らすために。
恩や恨みというのは、お世話になっているお寺に恩返しをしたい。殺された主人の敵を討つため
これが一般的な猫の妖怪になるのではないでしょうか。歌舞伎や講談に出るタイプのものですね。
有名なのは鍋島の猫騒動に出てくる化け猫でしょうか。
これは主君によって殺された近習の母が、恨みを込めて亡くなり、その血をすすった猫が化け猫となり復讐を始めるという話です。
勿論作り事なわけですが、イメージの蓄積が強く、実際鍋島の方にいって、化け猫の話をする方が多いようで、特に地元だと不愉快に思われる方もいらっしゃるそうなので気をつけましょう。